専門学校HAL東京様、株式会社帆風様、株式会社モリサワとのコラボレーション企画が2018年春からスタートしました。

前回の記事では、表彰までの様子をお届けしました。今回の記事では、「最優秀賞」「帆風賞」のW受賞を射止めた「モリコレ」を提案してくれたチームにフォーカスします。

どのチームも工夫を凝らしてくれた中、評価の決め手は、なぜこのフォントからこのキャラクターデザインにしたのかがきちんと理解でき、キャラクターをきっかけにフォントに興味を持たせる動線ができていること。
また、調査、ターゲット設定、課題設定、キャラクター化、課題解決方法としてのツール提案までのストーリーが一貫していることも、高評価の理由となりました。

文字の歴史について質問してくれたのも実はこちらのチーム。魅力的なキャラクターの秘密は、フォントの綿密な調査にありました。

「モリコレ」チーム(写真左より、土手 知花さん、村上 夏海さん、塩出 壮志さん、西里 天雄さん)

最優秀チームに、インタビュー!

Q. 今回、擬人化に選んだフォントはどのように決めましたか?

印象に残りやすい特徴を持っている、自分たちが好きなフォントから、バランスを考えてゴシック体、丸ゴシック体、明朝体、欧文書体、デザイン書体それぞれから11書体(ららぽっぷ秀英丸ゴシック解ミン 宙解ミン 月くもやじすずむしG2サンセリフフォーク光朝RubberbladeFB Shimano)を選びました。

Q. 魅力的なキャラクターたちは、どのように生まれましたか?

メンバーでそれぞれ分担して、書体の特徴からキャラクターのイラストをデザインしました。見た目だけでなく、モリサワのサイトなどで調べて、落語の世界観を持つ「すずむし」を落語家キャラにするなど、書体のコンセプトも活かしました。

Q. この課題に取り組んだことで、変化したことはありますか?

「よりフォントについて深く知りたいという思いが湧きました!」
「フォントがどのように作られるのか知ったことで、フォントへの意識が変わりました」
「フォントを見たら、擬人化したらこんな性格かなと、キャラクターが見えてくるようになりました」

皆さん、フォントの特徴を分析しキャラクターをデザインすることで、フォント自体により親しみを持てるようになった様子です!

その後の打ち合わせでは、株式会社帆風様のご協力のもと、今回の企画の中からは「リーフレット」と「トレーディングカード」を実現化することが決定しました。

そしてせっかくトレーディングカードを実際に制作するなら、学生にカードを配るだけでなく、トレード(交換)を体験してもらいたい!
…ということで、何とHAL東京の3月の進級制作展(HAL EVENT WEEK)で、特別にブース出展の機会をいただけることになりました。


「モリコレ」チームの頑張りにより、当日はキャラクターたちの等身大POPや缶バッジ、ポストカードなどの「モリコレ」キャラのグッズがイベントを彩りました。


もちろん今回の主役のトレーディングカードと、カードの見方やフォントの作られ方などの情報を伝えるリーフレットも素敵に出来上がっています。
株式会社帆風様の「MoriPica」のぷっくりと盛り上がったニス加工も、カードの魅力をさらにアップさせています!

イベントでは、カードのトレーディングだけでなく、モリサワの書体デザイナーを講師とし、実際に文字を書いてみるレタリングワークショップを行いました。

まずはレクチャーで明朝体とゴシック体の違い、書体をデザインする際は骨格を描いてから肉付けしていくことや、明朝体やゴシック体にも様々な種類があることを学びます。レタリングワークショップでは、実際に手を動かして文字を描くことで、手書きで作られているフォントを見る目を身につけます。

いよいよお待ちかねのトレーディングタイムがスタートすると「このキャラクターのカードが欲しい!」と交換がはじまり、和気藹々とした時間になりました。
魅力的なキャラクターを入り口とすることで、参加者の学生の皆さんが楽しみながらフォントの知識を深めている様子が印象的でした。

このイベントをきっかけに、「モリコレ」チームだけでなく、参加者の皆さんもフォントの感性が“ON”になったのではないでしょうか?
HAL東京の皆さん、ありがとうございました!