8チームに分かれ、大学生にフォントの魅力を伝えるZINEを制作しているモリパス部。第3回の部会では、各チームが完成間近のZINEを部内全体に紹介し、入稿データを整える2日間を過ごしました。

 

ゲストの言葉に背中を押されてラストラン

8月1日(木)、美大生の放課後活動拠点「D-LAND LOUNGE」に集合したモリパス部メンバーは、目の前で行なわれている各チームの発表に耳を傾けていました。メンバーと同じく、そのZINEの発表を聞いていたのはグラフィックデザイナーのカイシトモヤさん。第3回 部会にゲスト参加し、これから入稿作業の佳境を迎える各チームへ、それぞれのZINEに合わせた、メンバーの背中を押す一言を寄せてくれました。

例えば、フォントのエレメントに注目したZINEを制作するチームに対しては、「コンテンツとしての魅力や内容がたくさんある」という長所を示した上で、「それらをどのように見せていくのか、入稿までに整えていこう」という励ましのメッセージを伝えてくれました。このチームは、フォントのデザイン的な魅力をエレメントという細部に注目することで面白く、読者に感じてもらいたい気持ちを持っていたこともあって、次の1歩を踏み出す手がかりになるアドバイスを、カイシさんからもらうことができました。

あるいは、ブランディングにおけるフォントの役割に注目したZINEを制作するチームに対しては、「豊富な情報量を見て、取材を頑張ったんだな」という努力を評価してくれました。その上で、「文字組をより整えると、読者はその情報を受け取りやすくなる」という読み手を考えることに視野を向けさせてくれるアドバイスをくれました。原稿用紙10枚分以上のインタビューを編集したチームだけあって、それをどのようにして気持ちよく読んでもらうのかというアドバイスをもらえたことは、入稿までの最後のブラッシュアップ期間に最適なステップになりました。

また、カイシさんはモリパス部全体に向けても励ましのメッセージを伝えてくれました。それは、「モリサワの人たちだけでは表現できないフォントの魅力を各チームが表現できていることがすごい。最後まで自由に制作していってください」というメンバーの気持ちに寄り添った言葉で、全メンバーが入稿へのラストランに全力を傾ける決意をすることに大きな力を与えてくれるものでした。

 

1チーム完成するごとに讃え合うメンバーたち

発表後は、いよいよ入稿作業のスタートです。顧問・マネージャーによるアドバイスを聞きながら、メンバーたちはZINEを最終調整していきます。この最終調整が済むと、入稿前のデータチェックに取り組み、モリサワの最終確認を経て、責了。2日間、用意されている入稿作業時間は、責了を迎えたチームから終了します。

1日目はどのチームも最終調整に余念なく集中し、2日(金)をモリサワ東京本社で迎えました。読者の読みやすいZINEにするため、本文の級数を11級以上で統一する、紙と折りの相性を検証するなどの調整だけでなく、読者の興味・関心をフォントの魅力と結びつける工夫も細かく詰めていきます。

あるチームの場合は、読者が最初から最後までZINEの内容を理解していきやすいように、ZINEのコンセプトに沿った起承転結をつくることができているか確認し、導入やキャッチコピーの調整を行ないました。また、ZINEのトーン&マナーを統一して、より楽しく読んでもらえる内容にすべく、「です・ます」調だったインタビュアーを、「〜っス」という語尾が特徴的な熱血キャラクターに変えることで、ZINEのエンターテインメント性を高めていきました。

このように、編集・デザイン・文字組み・印刷・加工への気配りを最後まで続けていけるのは、第1回・第2回で受講したサポート企業によるセミナーで知識を得ていた賜物です。約2ヶ月のZINE制作期間を過ごすなかで、確実にフォントへの知識や理解を深めていることがモリパス部全体に表れていました。

その上で、各チームはメンバーごとに役割分担し、自分たちの満足できるZINEを制作することに集中。そして、客観的に見ても完成度の高いZINEを目指して、顧問・マネージャーのアドバイスにも積極的に耳を傾けました。お昼すぎには、最初のチームが責了を迎えます。すると誰が声をかけるわけでもなく、「お疲れ様!」「おめでとう!」と讃える言葉がかけられました。拍手でそのチームを見送った瞬間です。

2チーム目以降も、他チームの責了を讃える感動はみんなで共有しながら、各チームがZINEの完成を迎える瞬間に向けて、最後まで集中して作業に取り組みました。問題なく印刷・加工に進むことができる段階までZINEの制作を進めることができ、第3回 部会は終了です。

今後は、この責了データを印刷・加工に回して、各チームのZINEが100部できあがります。そして刷り上がったZINEの一部を周囲の学生へ配り、リアルな感想を集めたあと、約2ヶ月後の第4回 部会で再集結。メンバーが一生懸命につくったZINEは、他の学生たちにどんな受け止められ方をするのでしょう。果たしてフォントの感性を“ON”にすることはできるのか、2ヶ月後の結果発表が今から楽しみです。