前半では、盛り上がりを見せたワークショップの模様をお伝えしました。後半では休憩後に行われた大原さんと関川さんによるトークセッションや交流会、フリマガチームによるマガジン配布の様子をお届けします。

 

今日のワークショップを通じたお二人の貴重なトーク

お待ちかねのトークセッションでは、今日のワークショップの総括から、お二人が作品作りやデザイン、ワークショップなどで抱いている根本的な狙いや考え、お二人の仕事紹介、最近の関心事まで、多岐に渡るお話が繰り広げられました。

さらにトーク後半では、大学で文字やデザインを学ぶ参加者たちにプロとしてのアドバイスも。大原さんからは「仕事をしていくとデザインとはこうだ、仕事を受けたらこう作る、というルーティーン化が決まってしまいます。また、一見無駄なものや遠回りに感じることは社会では排除されてしまう。今日やったことはデザイン事務所で求められていないことだけど、自分の中で実践できるワークショップを日常化する努力をすれば、表現の感覚や人に伝えるスキル、面白さへの気付きに長けてくるはず」と参加者たちにエールを送ってもらいました。

関川さんからも「大学時代の作品作りは、『周りもやっているし、美大にいるんだから』という意識になりがち。素晴らしい環境があるからデザインをするというのは、手段と目的が逆のように感じます。自分で泥臭くワークショップやもの作りを繰り返してほしいです。デザインの目的に立ち返った時、デザインできる環境があるからではなく、もう少し遠い目的や設定に引っ張られるようにして自分でもの作りの方法を試していってください」と、デザインやもの作りを行ううえで意識しておきたいことについて伝えてもらいました。

大原さんは「文字やフォントを作る人たちは、文字だけなく自然物や人間の感情などさまざまなものを見ていると思います。そういった目は日常の修行で養われていくけど、養われていない状態でただ真似が上手になると、大事なことが見えなくなってしまう怖さがあるよね」と関川さんの意見に同調。

デザインや文字だけにとどまらない濃厚なトークが繰り広げられ、参加者は時折メモを取りながら真剣に耳を傾けていました。

 

最後にはお楽しみの交流会や質問コーナー、マガジン配布も

最後は、お菓子や飲み物を楽しみながらの交流会。参加者たちは互いに自己紹介や大学の話などすっかり打ち解けていました。また大原さんと関川さんが参加者からの質問に答えるコーナーも。

「学生時代はどんなことをしていたのか」という質問に対し、関川さんは大学3年生の時に作った作品の話を披露。「一人でプロレスを行うパフォーマンスでした。途中で急に照明が変わったり僕も動きを止めたりして時間が止まったかのような瞬間を作ったんです。そこでお客さんが感じる『え、なに?』『どうしたの!?』といった沈黙や緊張感を作りたかった。そういった『人間や物事には、なぜこんなことが起きるのか』という問いを解いてみたいという思いは当時からあったと思います」と、今の作品作りに繋がるエピソードを話してもらいました。

大原さんは中高の友達が今の仕事に繋がったのだとか。とある友達がコラージュCDを出すことになり、そのCDジャケットに手掛けたデザインが、大原さんが高校生にして初めてのデザイン仕事だったのだそう。その後にちゃんと美術の勉強をしようと美大に入学。「あの時の友達がいなかったら今の自分はここにいないかも」と感慨深そうに振り返ります。

そのほかにも最近ハマっていることや作品を伝える時に考えていること、仕事で煮詰まった時の解決方法など、ここでしか聞けない貴重なお話に盛り上がり、イベントは大盛況のうちに終了しました。

最後には配布されたマガジンをフリマガチームが説明。「干物」のコンセプトやマガジンに込めた思い、写植に関する記事の紹介や今後の配布予定など、初めて人前で自分たちのマガジンを解説するこの時間は、フリマガチームも緊張感に包まれていました。手元のマガジンを手に取り、興味深そうに見つめていた参加者たち。今後は第1号となった今日の参加者から、読者が多くの学生たちへと広がっていくことが期待されます。

最初のワークショップで空気がほぐれたことで、最後まで和やかで楽しい雰囲気に満ちていたイベントになったこの日。笑顔で帰って行く参加者を見て、イベントチームも安堵の表情を浮かべていました。

こうして無事に成功を収めた第2期モリパス部。今後はイベントチーム、フリマガチームそれぞれの個別インタビューも掲載予定なので、そちらもお楽しみに!